はじめに:インストール後の次のステップ
Clash Verge Rev のインストールとサブスクリプションのインポートが完了したら、次に直面するのが「どのノードを選べばいいのか」「どうやって切り替えるのか」という疑問です。本記事は、Windows 11 インストールガイドの続編として、Clash Verge Rev ノード切替とレイテンシテスト(速度テスト)の操作に特化した 2026 年版チュートリアルです。
Windows と macOS の両方で共通する UI 操作を中心に解説します。プロキシグループの仕組みを理解し、ワンクリックの遅延テストで最適なノードを見つければ、動画視聴・リモートワーク・ゲームなど、用途に合った快適な接続環境を維持できます。
操作前の確認事項
ノード切替とテストを行う前に、以下の状態になっているか確認してください。
- Clash Verge Rev が起動している:タスクバー(Windows)またはメニューバー(macOS)のトレイアイコンが表示されていること。
- サブスクリプションが同期済み:Profiles 画面で有効なプロファイル(緑色インジケーター)があり、ノード一覧が空でないこと。
- プロキシが有効:「システムプロキシ」または「TUN モード」のいずれかがオンになっていること。オフの状態ではノードを選んでも通信に反映されません。
- ルールモードの理解:Rule モードでは国内サイトは直接接続されるため、海外サイトでプロキシ経由を確認するのが確実です。
Proxies 画面の構成を理解する
Clash Verge Rev の左側メニューから「プロキシ(Proxies)」を開くと、サブスクリプションに含まれるプロキシグループと個別ノードが一覧表示されます。ここがClash Verge Rev 使い方の中核画面です。
プロキシグループの種類
多くの空港サブスクリプションでは、以下のようなグループ名が使われます。名称は提供者によって異なりますが、機能は共通です。
- 🚀 手動切替 / 节点选择(select):ユーザーが明示的にノードを選ぶグループ。日常利用で最もよく触る部分です。
- ♻️ 自動選択 / 自动选择(url-test):定期的に全ノードへテストリクエストを送り、最も遅延の低いノードを自動で使用します。
- 🔯 故障转移 / 故障转移(fallback):リスト順にノードを試し、応答がない場合に次のノードへ自動切り替えします。
- 🔮 负载均衡(load-balance):複数ノードにトラフィックを分散。ダウンロードなど高並行用途向けです。
- 🎯 全球直连 / DIRECT:プロキシを経由せず直接接続。特定ルールで参照されます。
画面上部には現在のプロキシモード(Rule / Global / Direct)が表示されます。Rule モードでは設定ファイルのルールに従い、どのグループが使われるかが決まります。多くの設定では「🚀 手動切替」グループが最終的な出口ノードを決定します。
手動でノードを切り替える手順
特定の国・地域のノードを固定で使いたい場合、または自動選択の結果に満足できない場合は、手動切替が最適です。
- Proxies 画面を開く:左メニューの「プロキシ」をクリックします。
- 対象グループを展開:「🚀 手動切替」など select タイプのグループ名をクリックし、ノード一覧を表示します。
- ノードをクリックして選択:使いたいノード(例:🇭🇰 香港 01、🇺🇸 美国 02)をクリックします。選択中のノードにはチェックマークまたはハイライトが付きます。
- 即座に反映:Clash Verge Rev は選択と同時に接続先を切り替えます。再起動は不要です。
macOS でも操作手順は同一です。メニューバーの Clash アイコンから Proxies 画面を開くショートカットが使える場合もあります(バージョンにより異なります)。
プロキシグループ(戦略グループ)の切り替え
「ノード切替」と混同されがちですが、プロキシグループ自体の選択も重要です。設定ファイル(YAML)では、トラフィックの種類ごとに異なるグループが割り当てられています。
Rule モードでのグループ連動
Rule モードでは、設定ファイルの rules セクションが「このドメインはどのグループ経由か」を決定します。例えば:
- YouTube・Netflix → 「🎬 流媒体」グループ → その中で選ばれたノード
- 一般海外サイト → 「🚀 手動切替」グループ → ユーザーが選んだノード
- 国内サイト → DIRECT(直接接続)
Proxies 画面で「🎬 流媒体」グループ内のノードを変更すれば、動画視聴トラフィックだけ別ノードに振り分けられます。一般ブラウジング用の「🚀 手動切替」と独立して管理できるため、用途別の最適化が可能です。
Global モードでの切り替え
一時的にすべてのトラフィックを単一ノード経由にしたい場合は、上部のモード切替で「Global(全局)」を選択します。Global モードでは「GLOBAL」グループ内のノードがすべての通信に適用されます。接続テストやトラブルシューティング時に便利ですが、日常利用では Rule モードの方が効率的です。
ワンクリック・レイテンシテスト(速度テスト)の実行
Clash Verge Rev には、全ノードの応答速度を一括計測するレイテンシテスト機能が内蔵されています。外部の speed test サイトを開く必要はなく、Proxies 画面から直接実行できます。
- Proxies 画面を開く。
- 「⚡ 遅延テスト」ボタンをクリック:画面右上またはツールバーにあります。クリックすると全ノードへテストパケットが送信されます。
- 結果を待つ:各ノード名の横にミリ秒(ms)単位の数値が表示されます。テスト中は「测试中…」やスピナーが表示される場合があります。
- グループ単位のテスト:特定グループのみテストしたい場合は、グループ名横のテストアイコン(⚡)をクリックします。全ノード一括より高速に結果が得られます。
テスト URL は設定ファイルの proxy-groups 内 url フィールドで定義されています。多くのサブスクリプションでは http://www.gstatic.com/generate_204 や http://cp.cloudflare.com/generate_204 が使われ、軽量な HTTP 応答でレイテンシを計測します。
テスト結果の読み方とノード選びの基準
レイテンシテストの数値を正しく解釈することが、快適な接続の鍵です。
遅延の目安
- 100 ms 未満:非常に良好。動画視聴・ビデオ会議・オンラインゲームに適しています。
- 100〜300 ms:日常ブラウジングや SD 動画視聴には十分。HD ストリーミングではややバッファリングが発生する場合があります。
- 300 ms 超:接続は可能ですが、体感速度が低下しやすい。別ノードへの切り替えを検討してください。
- タイムアウト / 無表示:ノードがダウンしているか、ファイアウォールでブロックされています。使用を避けてください。
レイテンシと実速度の違い
内蔵テストはICMP または軽量 HTTP の応答時間を計測するもので、ダウンロード帯域(Mbps)そのものではありません。レイテンシが低くても帯域が狭いノードがある一方、やや高めでも帯域が広いノードも存在します。用途に応じて、テスト後に実際のサイトアクセスで体感を確認するのが確実です。
色分け表示(緑・黄・赤)があるバージョンでは、緑が最も良好、赤がタイムアウトまたは高遅延を示します。視覚的に最速ノードを特定しやすくなっています。
自動選択モードの活用
毎回手動でノードを選ぶのが面倒な場合、「♻️ 自動選択」グループを使う方法があります。
- Proxies 画面で「♻️ 自動選択」グループを確認します。
- ルール設定で最終出口が「自動選択」グループを参照している場合、クライアントが定期的(通常 300 秒ごと)に全ノードをテストし、最速のものを自動で使用します。
- 手動で特定ノードを固定したい場合は、「🚀 手動切替」グループで明示的に選択してください。
自動選択は手間を省けますが、テスト中に一時的な接続切り替えが起きることがあります。安定性を最優先するなら手動切替、利便性重視なら自動選択——この使い分けがClash Verge Rev ノード切替の実践的なコツです。
Windows と macOS の操作差異
Clash Verge Rev の Proxies 画面とレイテンシテスト機能は、Windows 11 と macOS(Sonoma / Sequoia 以降)でほぼ同一です。以下の点のみプラットフォーム差があります。
- トレイ / メニューバー:Windows はタスクバー右下、macOS は画面上部メニューバーにアイコンが表示されます。どちらも右クリック(macOS はクリック)でクイックメニューからプロキシのオン・オフが可能です。
- TUN モード:macOS では初回にネットワーク拡張の許可ダイアログが表示されます。許可後は Windows と同様に全アプリのトラフィックをプロキシできます。
- ショートカット:一部バージョンでは
Ctrl+Q(Windows)またはCmd+Q以外のカスタムショートカットでウィンドウ表示が可能です。設定 → ショートカットで確認してください。
トレイからのクイック切替
メインウィンドウを開かずにノードを切り替えたい場合、システムトレイ(Windows)またはメニューバー(macOS)の Clash アイコンを活用できます。
- トレイアイコンを右クリック(macOS は左クリック)します。
- コンテキストメニューに「プロキシグループ」や主要グループ名が表示される場合、そこから直接ノードを選択できます。
- バージョンやテーマ設定によっては、トレイメニューに Proxies 画面へのリンクのみ表示されることもあります。その場合はウィンドウを開いて操作してください。
うまく切り替わらないときの対処法
ノードを変更したのに接続先が変わらない、またはテスト結果がすべてタイムアウトになる場合、以下を順に確認してください。
- プロキシがオフ:システムプロキシと TUN モードの両方がオフだと、ノード選択は反映されません。どちらかをオンにしてください。
- Rule モードで国内サイトを確認:baidu.com など国内サイトは DIRECT ルールで直接接続されます。google.com など海外サイトで確認してください。
- サブスクリプション期限切れ:Profiles 画面でサブスクリプションを更新し、ノード一覧が最新か確認します。
- ポート競合:他の VPN やプロキシソフトが
7890ポートを占有していないか確認します。 - ファイアウォール:Windows Defender や macOS のファイアウォールが Clash の通信をブロックしていないか確認し、必要に応じて除外設定を追加します。
- 設定のリセット:問題が続く場合、Profiles 画面でサブスクリプションを再インポートするか、設定フォルダをバックアップ後にリセットします。
よくある質問(FAQ)
レイテンシテストは何 ms 以下なら良好ですか?
100 ms 未満が理想、100〜300 ms は日常利用に十分です。300 ms 超やタイムアウトは別ノードへの切り替えを推奨します。ただし ICMP 応答と実際のダウンロード速度は一致しないため、テスト後に実サイトでの体感確認も行ってください。
「自動選択」と「手動切替」はどちらを使うべき?
手間を省きたいなら「自動選択」、特定地域のノードを固定したい・接続の安定性を重視するなら「手動切替」が向いています。ストリーミングやゲームでは手動固定、一般ブラウジングでは自動選択——という使い分けが一般的です。
ノードを切り替えても速度が改善しない
レイテンシが低いノードでも、空港側の帯域制限や混雑により体感速度が変わらないことがあります。時間帯を変えて再テストするか、別地域のノードを試してください。また、DNS 設定(Fake-IP モードなど)も名前解決速度に影響します。
macOS で TUN モードを使うとノード切替が遅い
TUN モードは仮想ネットワークアダプタ経由で全トラフィックを処理するため、切り替え時に一瞬接続が途切れることがあります。システムプロキシモードで十分な場合は TUN をオフにすると、切り替えがよりスムーズになる場合があります。
外部の Speedtest サイトと結果が異なるのはなぜ?
Clash Verge Rev の内蔵テストはプロキシサーバーへの応答時間(レイテンシ)を計測します。Speedtest.net などはダウンロード帯域を計測するため、数値の意味が異なります。両方を組み合わせて判断するのがベストです。
まとめ
本ガイドでは、Clash Verge Rev の Proxies 画面を使ったノード切替、プロキシグループの選び方、ワンクリック・レイテンシテストによる最速ノードの見極め方を解説しました。手動切替で安定性を確保するか、自動選択で手間を省くか——用途に合わせた使い分けが、快適なプロキシ体験の鍵です。
従来の Clash for Windows や設定ファイルを直接編集する旧来型クライアントでは、ノードのテストや切り替えに YAML を触る必要があり、初心者にはハードルが高いものでした。Clash Verge Rev は視覚的な Proxies 画面と一括レイテンシテストにより、この作業を数クリックに短縮します。Clash エコシステム全体も Mihomo カーネルによる継続的な更新と、select・url-test・fallback など柔軟なプロキシグループを無料で利用でき、ルール分流と組み合わせれば用途別の最適化も容易です。
Windows 11 や macOS で Clash Verge Rev をこれから導入する方、または最新クライアントへ移行を検討している方は、下のリンクからダウンロードしてください。